スペイン語には食べ物を使った比喩表現が数多くありますが、その中でも「huevo(卵)」は特にバリエーションが豊富です。卵はスペインの食文化に欠かせない存在であると同時に、日常会話やスラングの中でも大活躍します。ここでは代表的なものを整理してご紹介します。

Cuando seas padre comerás huevos
Note
大人になるまで我慢しなさい
直訳すると「父親になったら卵を食べられる」という意味ですが、実際には「大人になるまで我慢しなさい」というニュアンスです。昔は食料が少なく、卵は家族の大黒柱である父親に優先的に与えられていたことから生まれた表現です。
- “¿Por qué no puedo sacar el carné de moto?” – “Cuando seas padre comerás huevos.” 「なんでバイクの免許を取れないの?」―「大人になったらできるさ。」
Costar un huevo
Note
ものすごく高い
これは英語の “to cost an arm and a leg(ものすごく高い)” に相当する表現です。「すごく高い」「大変な労力がかかる」という意味でも使われます。
- Me costó un huevo reparar la pantalla del móvil. 「スマホの画面を直すのにめちゃくちゃお金がかかった。」
Para hacer una tortilla hay que romper algunos huevos
Note
何かを得るには犠牲や努力が必要だ
「オムレツを作るには卵を割らなければならない」。つまり「何かを得るには犠牲や努力が必要だ」という意味です。英語の “You can’t make an omelette without breaking eggs” と同じです。
- Aguanta un poco más la dieta. Para hacer una tortilla hay que romper algunos huevos. 「もう少しだけダイエット頑張ろう。何かを得るには犠牲が必要なんだ。」
Ir pisando huevos
Note
とてもゆっくり慎重に行動する
卵を踏まないように歩く様子を想像するとわかる通り、「とてもゆっくり慎重に行動する」ことを指します。
- Miguel conduce como si fuera pisando huevos. 「ミゲルは卵を踏むように、すごくゆっくり運転する。」
Importar un huevo
Note
卵一つ分くらいしか気にしない
「卵一つ分くらいしか気にしない」ということで、「全然気にしない」「どうでもいい」という意味になります。英語の “I don’t give a damn” に近く、やや乱暴な響きがあるので注意が必要です。
- Me importa un huevo lo que digan los demás. 「他人が何を言おうと全然気にしない。」
Estar hasta los huevos
Note
「もう我慢できない」「うんざりだ」
こちらは少し下品な表現で、「もう我慢できない」「うんざりだ」という意味。英語の “I’ve had it up to here” に相当します。
- ¡Estoy hasta los huevos de tanto ruido en la calle! 「通りの騒音にはもううんざりだ!」
Molar un huevo
Note
「かっこいい」「最高」
スペイン特有のスラング “molar” は「かっこいい」「最高」という意味があります。そこに “un huevo” が加わると、「めちゃくちゃ最高!」という強調になります。
- La fiesta en la playa moló un huevo. 「ビーチのパーティーはめちゃくちゃ最高だった!」
Saber un huevo
Note
「めちゃくちゃ知っている」「詳しい」
「卵ひとつ知っている」ではなく、「めちゃくちゃ知っている」「詳しい」という意味になります。
- María sabe un huevo de informática. 「マリアはコンピューターにものすごく詳しい。」
その他の表現
卵を使った表現は他にもたくさんあります。
- A huevo / Tenerlo a huevo – 絶好のチャンス、簡単にできる状況
- No tener huevos – 勇気がない、度胸がない
- Tocar(se) los huevos – サボる、怠ける、または誰かをイライラさせる
- Dejarse los huevos – 全力を尽くす
- ¡Manda huevos! – 驚きや呆れを表す「なんてこった!」
まとめ
「huevo」を使った表現は、ポジティブにもネガティブにも使え、日常会話で非常によく耳にします。ただし、多くはスラングであり、時には下品に響くこともあるため、友達同士の会話向け と覚えておくのがよいでしょう。
👉 スペイン語学習者にとっては、こうした表現を知ることで会話のニュアンス理解がぐっと深まります。次にスペイン人と話すときにぜひ使ってみてください。