Haber と Tener の違い【スペイン語学習】
スペイン語で「ある」「持っている」といった意味を表す動詞には haberとtenerの2つがあります。
スペイン語で「ある」「持っている」といった意味を表す動詞には haber と tener の2つがあります。どちらも一見似たように感じられますが、それぞれ異なる文法的役割と使い方があります。ここでは両者の違いを明確にし、例文とともに使い分けを解説します。
基本の意味
動詞 | 意味 | 主な用法 |
---|---|---|
haber | 存在する、助動詞として使う | 存在文・完了形の助動詞 |
tener | 持つ、所有している | 所有・感覚・状態の表現 |
Haber の使い方と例文
1. 存在文(= ある・いる)
haber の三人称単数形 hay を使い、「〜がある/いる」という意味を表します。
Hay un libro en la mesa. (テーブルの上に本があります。)
¿Hay alguien en casa? (家に誰かいますか?)
No hay leche en la nevera. (冷蔵庫に牛乳がありません。)
※「主語」は後ろに置かれることが特徴です。
2. 完了形の助動詞(= have + 過去分詞)
現在完了・過去完了などで使われる助動詞です。
He comido mucho hoy. (今日はたくさん食べました。)
¿Has visto esta película? (この映画を見たことがありますか?)
Nunca hemos estado en Japón. (私たちは一度も日本に行ったことがありません。)
Tener の使い方と例文
tener は「持っている」「所有している」という意味で、主語が人であることが多いです。
1. 物や人を所有する
Tengo un coche rojo. (赤い車を持っています。)
Ella tiene dos hermanos. (彼女には兄弟が2人います。)
2. 年齢や体調などを表す
スペイン語では「○○歳です」「○○が痛い」などの表現にも tener を使います。
Tengo 30 años. (私は30歳です。)
¿Tienes hambre? (お腹が空いていますか?)
Tenemos frío. (私たちは寒いです。)
違いのまとめ
比較項目 | Haber | Tener |
---|---|---|
基本の意味 | 存在する(ある・いる) | 所有する(持っている) |
用法 | 存在文・完了形の助動詞 | 所有・年齢・感情などの表現 |
代表的な形 | hay / he, has, ha... | tengo, tienes, tiene... |
主語の位置 | 後ろに置かれる(存在文) | 前に置かれる(主語が人) |
使い分けのポイント
- 何かの存在を言いたい → haber(例:Hay un problema.)
- 誰かが何かを持っている → tener(例:Tengo un problema.)
- 完了形の構文(〜したことがある等) → haber(例:He comido.)
- 年齢・感覚を表したい → tener(例:Tengo sueño.)
練習ヒント
- hay(ある・いる)と tengo(持っている)をセットで覚えると便利
- 会話での頻度が高いため、例文を声に出して練習しよう!